REPORT

JIFFインクルーシブフットボールフェスタ2019 集合写真

JIFFインクルーシブフットボールフェスタ2019

イベント
2019.12.24

一般社団法人日本障がい者サッカー連盟(JIFF)は、2019年12月22日(日)にフットサルステージ(東京都多摩市)において「JIFFインクルーシブフットボールフェスタ2019」を開催しました。

本イベントは、障がい者と健常者が一緒にサッカーを楽しむことで心のバリアを取り除くことを目的に、JIFFに加盟する障がい者サッカー7団体と、東京都内のJリーグクラブ(FC東京、FC町田ゼルビア、東京ヴェルディ)、Fリーグクラブ(フウガドールすみだ、府中アスレティックFC、ペスカドーラ町田)、なでしこリーグクラブ(日テレ・ベレーザ、スフィーダ世田谷FC)の指導者の協力を得て行われています。JIFFが設立された初年度(2016年)から毎年12月に開催し、今回が4回目となりました。

プログラムは昨年同様に以下の4つですが、新しい取り組みとして、午後のコンテンツにおいて例年以上に参加者同士の交流を深める仕掛けを取り入れました。

午前:障がい者サッカー体験会

アンプティサッカー、電動車椅子サッカー、ブラインドサッカーをすべて体験できるプログラムで実施。参加者からは「難しいけど楽しい!」という声がたくさん聞こえてきました。

障がい者サッカー体験会

左からアンプティサッカー、電動車椅子サッカー、ブラインドサッカーの体験会

午前:キフティング(寄付×リフティング)〜寄付月間公認企画〜

個人のチャレンジを社会貢献につなげるアクティビティです。リフティング100回にチャレンジし、その成功回数×10円を寄付するもので、今年は51人が参加し、24,730円が集まりました。

寄付金は全額「日本赤十字社 令和元年台風第15号千葉県災害義援金」に寄付します。

キフティング

 

午後:まぜこぜサッカー(小学生対象)

今年は、試合の前にチームごとのアイスブレイクの時間を長く設け、よりチーム内の交流を深めてから試合にのぞみました。

アイスブレイク

試合ではチーム一丸となって勝利を目指す姿が見られたり、ゴールをみんなで喜んだり、試合のないときはほかのチームを応援したり……会場は終始笑顔にあふれていました。

まぜこぜサッカー

午後:まぜこぜスマイルウォーキングサッカー(誰でも参加)

障がいの有無も種別も、子どもも大人も関係なく、みんなで「歩くサッカー」を楽しみました。さまざまな「違い」のあるメンバー同士が、力を合わせてボールを繋ぎ、笑顔で交流する姿が印象的でした。

ウォーキングサッカー

 

また、今回は3人のゲストにお越しいただきました。午前は、元なでしこジャパンで、現在なでしこリーグ1部でプレーする選手であり、2019年に女子サッカー選手による社会貢献活動を後押しする「なでしこケア」を創設した大滝麻未さん。午後からは、FC東京クラブコミュニケーターの石川直宏さんと、現在なでしこリーグ1部の現役選手でありながら「なでしこケア」で活動を行う櫻本尚子さん。ゲストの皆さんも、参加者と一緒にサッカーを楽しみました。

ゲスト

写真左から大滝麻未さん、石川直宏さん、櫻本尚子さん

 

毎年のように参加いただいている方もいる一方で、今年は初めて参加した方も多くいらっしゃいました。当たり前のように「まぜこぜ」で楽しむ機会を多くの方に体験いただき、日常に持ち帰っていただくこと、そしてさらに多くの人へ広がっていくことを目指し、JIFFはこの活動を継続していきます。

今後もJIFFはサッカーを通じた共生社会の実現に向け、活動していきます。

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

参加者コメント

ウォーキングサッカー参加者

子どもたちを参加させるのにいい機会かなと思い、初めて参加しました。サッカーのルールをちょっと変えただけでいろんな人ができるので、素敵なことだなと思います。意外にも、サッカーはどういう状態でもみんなで気遣えばできるな、というのが一番の気づきでした。チームにはいろんな人がいましたが、楽しくできたのでよかったです。

障がい者サッカー体験会・キフティング参加者

ブラインドサッカーは初めてやったけれど、見えない中でやるのは難しかったです。
キフティングでは、(車椅子ユーザーのため)リフティングはできないけれど形を変えて(パス形式で)参加できたので、そういうのが「インクルーシブ」という感じでよかったです。

ゲストコメント

大滝麻未さん(なでしこケア)

自分自身やってみないと分からないことがすごく多いと思いました。見ているだけでは分からない苦労などが、こういった体験会を通じて気づくことができて、私にとってもいい経験になったと思います。
もっといろんな人に知ってもらえるように、私も今日体験したことを伝えていけたらいいなと思います。

櫻本尚子さん(なでしこケア)

初めての参加でしたが、率直に、みんながすごく楽しんでるなというのを一番に感じました。ウォーキングサッカーも初めてでしたが、いろいろな障がいのある方がいろいろな思いの中で、ボールひとつあるだけで、こんなにも一つになれるんだなとすごく感じました。私たちももっといろんなものを知って、いろんな知識を持って、日本の社会が変わっていったらいいなと思います。現役アスリートはなかなかこういった思いをする機会がないので、私たち自身が知ることで発信していったり、そういうアスリートがどんどん増えていけばいいなと感じます。

石川直宏さん(FC東京クラブコミュニケーター)

みんなパワーがあって、ゲームの中でも勝利を目指して一致団結している姿が非常に印象強かったです。昨年も参加させてもらって、今年も参加している子どもたちもいたので、その成長をすごく感じましたね。またここに来れば出会えるという思いもあります。安心してチャレンジできる場だと思いますし、なにより楽しいと思うんですよね。初めての方がいれば、また来年楽しみにしてくれると思いますし、継続していく意味は非常にあると思います。
参加者同士が終わった後にも声をかけ合ったり、いろんなコミュニケーションの取り方もあったので、そういったことも素晴らしいと感じました。自分の言葉で発言し合う時間というのがまた仲間意識も生まれますし、非常に良かったなと思います。

 

以上